アダルトたちが子供たちを管理するという目的の結果だけに拵えた都合のいい話

「大人になんて、そんなに生まれ変われるもんじゃねーよ。大まか大人に達するって何なんだろうな。『社会人として』とか『大人として』とか。必ず自分がそのカリスマみたいな風情で説教して現れる輩が随時いるけど、おとなって字自体が薄々しすぎてて全然意味がわからねー……」そう言いながらN・Tはゆっくりと振り返った。いったいおとなは何なんでしょうか。N・Tの投げかける質問について、ろくな答えが思い浮かびませんでしたが、俺には依然として内面で理解しきれておらず、娘とおとなってを比べたときの対極におけるリアクションにも迫る字がありました。「昔、お袋から耳にタコが出来るほど言い聞かされてた字があった」俺は現下思い起こしたばかりのように身の上言葉を切り出しました。「〝知らない大人にはついて行くな〟〝危険な場所には飛びつくな〟って」「何の言葉だよ」「これって、とどのつまりおとなたちが自分の娘を管理するための字だろ?本当に自分が大人になってみりゃ、何ら逆です。初対面のヤツ、気難しいヤツ、やばいヤツ、色々いるけど、そのいずれともこれからは無理矢理にも付き合っていかなきゃならない。危険な場所にだって本人飛び火していく肝ったまも必要になってくる。今まで父母にどれだけ不安から遠ざけるように保護されてきたかが、この頃身に染みてわかるようになってきた」N・Tは瞬間的に系を射抜かれたかのように俺を瞠目すると何度か相槌を打ちました。

ヴィーナスエピレ

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